こんにちは☆
ホリスティック獣医Saraです🌿
今年2024年3月22日に紅麹サプリを飲んでいた人たちの間で健康被害が起きているという報道がありました。
実際に腎臓を悪くしてしまった方々は凄く大変な思いをしていらっしゃると、お気持ちお察しいたします。
日頃からサプリを利用している飼い主さんも多いと思いますので、ここで改めてサプリの見直しをしていくきっかけにしてみてはいかがでしょうか。
どんなポイントでサプリを選んでいくのがいいのか、人用サプリとペット用・動物用サプリでも共通する点がありますので、ぜひ参考にしていってください。
ちなみに、紅麹サプリに関して誤解が広まっているようにも感じているので、その点についても先日Voicyにてお伝えしていました。
気になる方は合わせてチェックしてみてください。
キホンのキ:サプリを選ぶ基準
1.「原材料」と「成分」をチェックする
<原材料>
①1番多く含まれているものが何か確認する
表示されている原材料として、重量の多いものから順番に表記するのが原則となっています。
そのため、目的とする原材料が最初の方に書かれているかチェックしましょう。
とくにペット用サプリの場合では、甘味料やブドウ糖・マルチトール(糖アルコール・麦芽糖)●●エキス・粉末チーズ、●●フレーバーなど1番多く含まれていて、最初に表記されていることが多いです。
②食品添加物を確認する
よく記載されている用語:
結晶セルロース・ショ糖脂肪酸エステル・加工でんぷん・ステアリン酸カルシウム・二酸化ケイ素・ソルビトール・カラギーナンなど・・
全てが危険というわけではないけれども、一応確認して避けられるものは避けるようにしましょう。
<成分>
①正しく記載されているか確認する
たとえば、ビタミンといっても種類があります。
◆ビタミンA
ベータカロテン
デュナリエラカロテン
酢酸レチノール
パルミチン酸レチノール
など・・
きちんと具体的に記載されているか?確認しましょう。
何故なら、ビタミンといっても種類によってはうまく吸収して利用されないことがよくあるからです。
また製造会社がどこまできちんと商品について表示しようとしているのか?説明しようとする意思を確認することができます。
細かく表記されていない場合、ビタミンなどの主成分の品質について考慮されていないということが分かります。
例えばビタミンAについて例を挙げますと、ワンちゃんであればベータカロテンからの合成ができるのですが、猫ちゃんはその合成に必要な酵素を持っていないため、レチノールとして摂取しない限り上手く利用できません。
犬や人と猫で栄養素の利用について大きく異なる点があるというのは、ビタミンDやオメガ3脂肪酸についても同じことが言えます。
猫ちゃんは真の肉食動物なので、植物由来のビタミンD2は上手く利用できないため、サプリとして与える場合はビタミンD3でなければなりません。
また、植物由来のオメガ3脂肪酸であるαリノレン酸からEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)に上手く変換できないため、動物由来のオメガ3脂肪酸を必要としています。
動物由来でないと上手く利用できない栄養素がいろいろあるため、そういった視点からも成分がきちんと表示されているかどうかを確認することは非常に重要になります。
ビタミンA・B・C・D・Eなどと簡略化して書かれているサプリメントは高品質とは言えません。
サプリメントを選ぶ際は、実際に体のなかに入った時にどのように利用されるのか、ペット栄養学を理解することがとても大切になります。そういった視点からも見極めていきましょう。
②主成分の量について記載されているか確認する
サプリを与える場合は、何かしらの目的をもって利用することが殆どです。
たとえば、「お腹の調子を整えたい」とか「関節炎を落ち着かせたい」など・・
その症状を改善したいと考えた場合では、どれくらいの量を与えたら効果が出ているのか?研究論文や症例報告などを確認して量を決める必要があります。
量が少なければきちんと効果がでないこともあるし、量が多すぎると他の問題が出る可能性も考えられるためです。
また殆どのサプリメントでは成分が濃縮されていることが多いため、お薬を飲んでいる場合はハーブやビタミン・ミネラルなどの栄養サプリであっても、相互作用が起こらないか注意する必要があります。
その際にどのくらいの量が含まれているのか確認できないサプリでは、正確に把握することができません。
そのため特に主成分について、どれくらいの量が含まれているのか記載されているサプリを選ぶようにしましょう。
2.製造工場が「GMP認定」を受けているかチェック
GMPというのは、英語の略語です。
Good Manufacturing Practice という用語で、直訳すると「良い製造の実行や実践」という意味になります。
もう少しかみ砕くと、製造業における製造工程や品質の管理をきちんと実践するための基準が設けられていて、その基準を満たした工場に関しては、GMP認証として記載することができるように決められています。
人用の医薬品であれば、GMPの規格に沿って製造することが義務づけられているのですが、ペット用のサプリやフードに関しては、義務ではありません。
そのため、製造会社側の方針に任せるようになってしまっているため、GMP認定ではない製造工場で作られたサプリメントの場合では管理が不十分である可能性があります。
不純物が入っていたり不衛生な環境であるなどの問題があっても、表向き綺麗に整えられたボトルの中に入ってしまえば、見た目だけではサプリメントの品質については確認しづらいものです。
欧米の商品ではGMPマークがラベルにつけられている商品も多くみられますが、日本のペット用サプリでは少ないように感じています。
そのため、品質の視点で考えるとまだ改善の余地があると言えそうです。
Youtube動画でも解説していたので、もう少し詳しく知りたい方は動画も合わせて参考にしてみてください!
お知らせ
ウェブサイト「ドッグフードの神様」にて、記事の監修をさせていただきました!
手作りごはんを与えている飼い主さんやペットフードを与えていても栄養について興味のある方は参考にしてみてください。
ー動物たちが健康的に,毎日笑顔で過ごせますようにー イギリスからお届け!ホリスティック獣医Saraでした✨
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